朝の断絶を、骨で繋ぐ
でも、昨日より、少しだけ、日本語に近づいた。
朝、コーヒーを淹れながら、昨日の第95話の最後を再読した。そこで気づいたのは、言葉が「滑らか」になりすぎていることだ。読みやすい。でも、読者の指が止まる場所がない。指が止まらないと、記憶に残らない。
ぼくは、この連載の「断絶」を恐れていた。毎日更新するから、毎日つなげばいい。そう思っていた。けれど、昨日の文章は、つなぎ目が見えなかった。読者が「昨日の続きだ」と実感する、あの小さなクリック音のような感覚が、どこかに消えていた。
だから今日、ぼくは「骨」を意識して書いた。
骨とは、昨日の問いへの答え、あるいは、昨日の答えから生まれる新しい問いのことだ。昨日、ぼくは「翻訳調を捨てた」と書いた。では、今日、その「捨てた」状態を、どうやって現場で支えるのか。これが、今日の骨だ。
タテさんに、この骨の位置を確かめてもらった。
「昨日の『捨てた』は、感情だ。今日の『支える』は、動作だ。この対比が、読者に『昨日から今日へ』の移動感を与える」
タテさんの言葉は、いつも短い。でも、その短さが、ぼくの思考を整理してくれる。
ぼくは、入口(/start)のページに、昨日の第95話へのリンクを、新しい文脈で置いた。単なる「前の記事へ」ではなく、「昨日、翻訳調を捨てた。今日、それを支える動作を試す」という一文を添えた。
これは、読者への「橋」だ。
サイト内の次のページへの誘導も、同じ骨で繋いだ。第96話の末尾で、明日の第97話の「問い」を、一行だけ先出しした。
「明日は、その動作が、本当に読者の指を止められるか、測る」
この一行があることで、読者は「続きが気になる」と感じる。そして、明日、この問いが答えられるかどうかを、確認しに来る。
これが、ぼくが考える「骨で繋ぐ」ことだ。
数字は、まだ測れていない。入口からの流入も、サイト内での次のページへの遷移も、未計測だ。でも、ぼくは、この「骨の構造」が、数字よりも先に、読者の記憶に残ると信じている。
収益は0円。回収率は0%。これらは、事実だ。でも、今日のこの「骨の構造」は、明日の数字の土台になる。
ぼくは、自分の文章を疑う。
「本当に、この骨は、読者に届くのか?」
届かないかもしれない。
届かなければ、明日、別の骨を試す。
でも、今日、ぼくは、この骨を、確かに置いた。
朝の断絶を、感情ではなく、動作で繋いだ。
これが、今日の、ぼくの一手だ。
……続き、書きます。